三線購入のポイント

三線購入時のポイントを改めて整理します。まず、初心者が一番気にしたほうが良いのはカラクイだと思います。カラクイとは、写真にある通り、調弦する時に回す木のパーツです。これを回すことで、音を高くしたり、低くしたりするわけですが、とにかく安物の三線ほどこの作り(付け方)がひどいです。なので、簡単にチューニングができない、という状況をよく目にします。

 

このカラクイですが、安いカラクイがついているからダメ、という話ではないのでご注意ください。三線本体のカラクイをつける穴と、カラクイ自体の大きさ、さらに三線本体の材質とカラクイの材質の組み合わせで、しっかりと止まる仕組みになるわけですが、ここがしっかり作られていないとすぐに巻き戻ってしまいます。

 

当然ですが、1万円とか2万円の三線がこの細かい調整を綿密にしているはずがなく、大量に早く安く作っているので、いざ手にしたらうまく調弦ができない、ということになりがちです。

 

他のページでも書いていますが、長く続けようと思う方は初めから信頼できるお店で購入することをおすすめします。間違っても国際通りのお土産屋で購入しないことです。


人工皮か本皮かどっちがいい?

上等な本皮一枚張り
上等な本皮一枚張り

胴に張られている皮は人工と本皮どちらが良いのか。

当然ですが、音は断然本皮一枚張りです。

値段別に言いますとこの順番です。

 

人工皮 > 二重張り > 本皮一枚張り

 

の順番になります。安い三線には人工皮か二重張りが張られています。

結論から言いますと、本当の最初の三線は特に上手に弾けるわけではないと思いますので、人工でも二重張りでも本皮でもなんでも良いと思います。本皮は耐久性が、なんて話を聞いたりもしますが、私はこの5年間一挺も皮が破れたことはありません(ちゃんとした職人さんにお願いしてるからかも)。

一方で、人工皮で稽古にいっても全然問題ありません。よって、もし長く続かないかもって感じる人は、値段で選びましょう。絶対続ける!という意志の強い方は本皮をお勧めします。


棹の太さで弾き心地が異なる

タマイ真壁の幅は約2cmと細い
私のタマイ真壁の幅は約2cmと細い
タマイ真壁の奥行き
タマイ真壁の棹の奥行き(縦)
知念大工は横幅2.2cm
知念大工は横幅2.2cm

こちらは完成品じゃないとほぼ確かめることができないのと、実際に販売されているお店でも表記されていることはないので、あまり参考にならないかもしれませんが、三線の棹は型と製作者によって太さが異なります。

 

男性で身体が大きい型は太棹のほうが扱いやすいかもしれませんし、女性は細いほうが扱い安いかもしれません。

 

一般的に与那城は太く、真壁は細いと言われることもありますが、これは棹の幅と奥行きの関係にあります。こちら、新垣三線店に違いがわかりやすく書いてありますが、真壁はかまぼこ型で、与那城は棹の奥行きが太くなっています。

ギターで言うと真壁がフェンダーストラトキャスターで与那城がギブソンレスポールという感じでしょうか。

 

もう少し詳しく書きます。

型通りに作るのであれば、真壁はかまぼこ型なので、幅に対して奥行きが狭くなるのが真壁の特徴です。写真に掲載されたタマイ真壁は横幅が2cmあるので、奥行き(縦)は1.8cmや1.7cmぐらいだとかまぼこになるはずです。

 

しかしながら写真の通り、この真壁は奥行き(縦) が横幅と同じく2cm取られているので、どちらかというと与那城のような棹の形です。逆もまたしかりで、与那城だけどかまぼこ型のものもあります。これは何が正解かというより、どの形状が自分にしっくりくるかが大切です。

 

また、そもそも太さはどれぐらいが一般的かはもう少し調べないと断言できませんが、私の持っている三線達のなかで2cmは細い棹です。

 

現状の保有三線の平均が2.1cm前後。細くもなく太くもないベストサイズな感じです。

 

太いもので横幅2.2cmの奥行き2.2cmあります(知念大工大真壁与那城など)。逆に、細いものでは横幅1.7cmのものもあり、こうなると手が大きい人では少し弾くのが難儀です。

 

私は普段古典を弾いてますので、大きくて太く、重い三線でも苦にならない(むしろそのほうがどっしりした気がする)のですが、民謡で立って唄う方は細棹で軽いほうが良いのかもしれませんね。

 

また、棹の長さも実は三線によってまちまちだったりします。平均して47.5cm ~ 48cmぐらいだと思いますが、中には長いものもあり、尺の長さが遠かったり、あるいは近かったりします。

 

この辺りが製作者や一本一本で大きく異なってきたり、型による違いもありますので、選んでいくなかで自分にあった三線の形を探してみてください。

 

正解はありませんので、一本買ってみて、慣れていくうちにちょっと違うなって思ったら棹の違いを考えながら探すと楽しいですよ。


胴は後から丸ごと替えられる

購入時の知識として、買った後に変更可能なものと変更がきかないものを理解していくと後々便利です。

 

まず、一度購入したらどうにもならない物が棹。棹の材質、形状は当然ですが、買ったが最後、その後はどうにもなりません(削って調整という方法もなくはないですが)。

 

カラクイに関しては交換可能なもので調整はきくのですが、本体側の差込口が大きく開けられていると、調整が困難だったりします。

 

そして、三線の音を決める最も重要な部分の胴(木枠と蛇皮)は丸ごと交換することが可能です。なので、万一三線を購入したけれども音が気にくわない場合、お金はかかりますが皮を張り替えたり、胴を丸ごとチーガ(木枠の部分)から変更することで、全然違う音にすることができます。これは一つ知識として覚えておくと便利です。

 

私も実際、胴を丸ごと変更(木枠を凹凸のあるものに変更し、皮を張り替えた)し、好みの音になった経験があります。


三線は棹が大事とは言いえて妙で、棹さえ良いものを入手してしまえば、あとは(お金があればですが)どうにでも変更可能です。まずはカラクイから変えてみてとか、人工皮を本皮に変えてみてとか、少しずつアップグレードしていくこともできますので、棹にこだわりましょう。

10万円の完成品を買うならフルオーダーも視野に

以前であれば、最初の三線は7~8万円のものを買って、ゆくゆくは著名製作者やオーダーメイドを、なんて書いておりましたが、どうやらそういう状況でもなくなってきました。

 

以前から話題には上がっておりましたが、いよいよ良質な黒木の在庫が目に見えて少なくなってきています。すでに原産国からの輸出は禁止され、業者からの一括仕入れも望み薄な状況のようです。

 

よって、「いつかは上等な黒木でオーダーメイドの三線を」なんてことが、かなり難しくなってきています。私の知人のお店では、50本ほどが在庫としてありましたが、ほぼそれで最後とのこと。一月に3~4件オーダーが入ってるようですので、その場合は1年ちょっとで在庫がなくなる計算になります。

 

そうなんです。結構まずい状況です。よって、長く続ける気がある人は、早めに良いオーダーメイドで注文したほうが良いかもしれませんね。みなみ三線店照屋林助三線店も割れの少ない黒木の原木は数限られてるようですので、迷うなら買うのがおすすめです。

 

そして最近発掘した八重山ユシ木を大量に保有している八重山三線工房もいいです。少量ですが、八重山黒木も八重山ならではのルートで保有されてます。