三線教室は通ったほうがよい?

先日より、三線教室に通い始めました。琉球國民謡協会琉球古典音楽野村流の教室です。

通うまでは、このご時世、DVDやら本やらいろいろ情報も頑張れば取得できるし、独学でいいんじゃないかと思ってました。

が、通ってみて一言。絶対に通ったほうがいいです。独学との差を驚くほど痛感しました。

 

構え方の矯正から始まり、バチの持ち方、角度、当て方、理想の音、ゆっくり一音一音余韻を出しながら弾き、歌う。独学では絶対に理解できなかったレベルの話を教わることができ、目から鱗でした。

 

また、教室で先生に直接聞けなくても、諸先輩方に「家に立て掛けてる時はウマは倒したほうがいいの?」とか、「バチはどういう種類のものがいいの?」とか、「天キャップは必要なの?」とか、どうでもいいけどちょっと聞きたい情報も気軽にきけて、本当に有意義でした。

 

でも、ふと振り返ってみると、三線教室の一番良いところは、2時間とか3時間とか、三線だけに集中して練習できるところなのかもしれません。普段の生活のなかではなかなか練習する時間が取れなかったり、唄を歌えない環境だったりするところを、教室に行くことで確保する。それが一番かもしれませんね。

 

とにかく、私の個人的な意見ですが、流派や合う合わないがあるかもしれませんが、三線教室は通ったほうが良いと思います。

 

流派と技量を確認しよう

三線教室に通う前に、できる限り自分が習いたい曲、方向性を見極めた上で教室を選ぶことをお勧めします。私はいくつかの教室に通ったわけではないのであくまで経験と予測の上でのお話ですが、三線教室にはいくつかの流派や違いがあります。

 

わかる範囲で書きますと、流派のくくりは大きく分けてこんな違いがあります

 

・琉球古典音楽 (野村流、安冨祖流、湛水流)

・沖縄民謡 (琉球民謡協会、琉球國民謡協会、琉球民謡登川流などなど)

・八重山古典民謡 (大浜用能流、安室流)

・宮古民謡

 

もし、「島唄」、「海の声」、「島人の宝」、「三線の花」、「童神」あたりが好きで、こういうのを弾きたい!って方は、流派や協会に属する必要はありません。三線体験レッスンみたいなところ、または独学で十分だと思います。むしろ本気の教室に行くとやる気のギャップに戸惑うと思うので、あまりおすすめできないです。

 

それ以上にどっぷり沖縄音楽に入ってみたいという方のみ、教室に行ったほうがいいと思われます。大抵の教室が習い始めると数年以内にコンクールを受ける、という道筋がつけられてます。新人賞、優秀賞、最高賞(呼び名は流派で違う)とステップアップしていきます。

 

一例として比較するとこんな感じです。Youtubeで見るとなんとなくの雰囲気がわかるかもしれませんので、琉球古典音楽と沖縄民謡を並べてみます。一曲だけでこうだ!と言い切るのは危険ですが、こんな感じの違いです。

 

琉球古典音楽 かぎやで風節

沖縄民謡 恋ぬ花


 

どちらが好みでしょうか?

入り口として入りやすいのは沖縄民謡かもしれないですね。私は最初に沖縄民謡の教室に通いはじめ、よなは徹さんのライブを見てから古典に興味を持ち、古典(野村流)の教室に通いはじめました。よなは徹さんの歌声じゃなかったらたぶん古典に興味を持たなかったかもしれません。それぐらい強烈なライブだったので、古典の入り口としてはよかったです。

 

ちなみに民謡と古典を比べてみると、いまでは断然古典派です。古典を習いはじめてから知ったのですが、よなは徹さんにしても徳原清文さんにしても、著名な民謡歌手ほどしっかり古典をやられていることを知りました。琉球古典音楽は昔から受け継がれてきた伝統音楽であり、弾き方や所作に美しさがあり、奥の深い世界がある、と感じてます。なので、真剣に三線をやりたい!という人ほど、個人的には古典を習うことをおすすめします。古典は野村流と安冨祖流が主な流派で、野村流が一番大きい流派です。コンクール受験者でも安冨祖流の3倍ぐらいの人数です。

 

※追記 よなは徹さんが東京で古典の三線教室を開かれているということで、三線教室リンクに情報を掲載しました。

 

さて、話を戻します。

 

厳密に言いますと、先生によって工工四が違います。例えば、琉球國民謡協会で言えば歌詞は統一されています。が、弾き方はそれぞれの研究所で異なります。 

私が通う教室を決めた方法は至ってシンプルで、好きな唄者の教室に通う、という方法を取りました。

それが一番わかりやすいといえばわかるやすい方法なのですが、これは住んでる場所に左右されるので必ずしも万人が採れる方法ではなく、沖縄か東京の人なら可能かもしれません。

 

私が通っている教室では、最初に安里屋ゆんた、安波節(コンクール課題曲)、てぃんさぐぬ花と習っており、初心者としては非常に取っつきやすい流れです。

 ただ、初級コースと言いながらも基本的な工工四の読み、左手の運指、右手の弾きができないと全くついていけません。三線を買ったばかりで右も左もわからないという状況の人が入ると全く何がなんだかわからない状況に陥ると思います。私と同日に教室に入ったおじさまは、はじめての楽器購入、演奏で思い切って来られたようですが、初っ端から安里屋ゆんたの工工四を渡されてみんなで合唱になり、目を丸くされてました。本人はバチのもち方から丁寧に教えてもらいたかったはず。この辺りを端折る教室は多いかもしれません。

 

他の教室の具合はわかりませんが、工工四の読み方、構え方、基本的な左手の指の動かし方から習いたい方は宮地楽器などで行われている三線レッスンを通過してから三線教室に行ったほうが良いのかもしれません。あるいは、そのあたりを独学で頑張ってからの方がよいかも。

 

ただ、難しいのが教室によって全く工工四が異なるようなので、複数通うことは原則として面倒なことになったりします。私も独学でいろんな工工四を購入して弾いていたのですが、安里屋ゆんた一つとってもいろんな工工四があります。三線教室に通いはじめてから、独学で弾いていた工工四がなかなか抜けきらず、教室の工工四で弾くのに苦労しました。教室のみんなで合奏する時に自分だけ余計な音を弾いちゃったりフレーズが違ったりで、なかなか厄介です。

 

東京や大阪などの大都市圏にお住まいの方は、有名唄者、ミュージシャンの方が三線教室を開いているので、そこに行くのも手です。このサイトでも取り上げているよなは徹さん上間綾乃さんが教室を開かれています。一番のメリットは、先生の楽曲をCDで聴けるので、家に帰っても復習しやすいことでしょうか。練習でCDそのものの唄を聴けるのも贅沢なメリットかも。

 

三線教室はモチベーションアップの鍵

三線教室に通ってみて、改めてよくできてるなーって思った点があります。それがコンクールという制度。私が通っていたのは琉球國民謡協会の教室ですが、年に一回沖縄でコンクールがあります。初級の人たちが受ける新人賞をはじめ、優秀賞、最高賞、大賞と用意されており、生徒達はこぞってその賞を取りに行く仕組みになっています。新人賞と聞くとすごい!って感じますが、実態は初級合格みたいなもので、100人受けたら90人ぐらいパスするような賞のようです(優秀賞から厳しくなる)。これは、民謡じゃなく古典でも同様です。それぞれの流派が主催するコンクールがあります。

 

でも、新人賞って聞くと相当響きがいいですよね。取りたい!って思っちゃいます。そしてそれ以外にも、教師、師範といった位も用意されているんです。一度三線にハマったらさらにのめり込む仕組みが用意されていることも三線教室の面白いところです。